猫 乃 眼

猫に癒され、旅で癒され、マイペース ☆おぐにゃん☆

iPhoneネタ(今日は長いので、パスしてもらってけっこうです)

今日もiPhoneネタです。
長くなります。スミマセン。

iPodに続いてiPhoneの成功、そしてiPad人気とアップル社の快進撃は止まらない。
そしてついに株式時価総額マイクロソフト社を抜いたと話題になっている。

この成功にはいろいろな要因があるだろうが、そのひとつに、

アップルがMacintoshMac)というコンピューターを通して、コンピューターの方向性を先進的に示してきた歴史と実績を持っており、その基礎というか蓄積がしっかりあるからだ。

とワタシは思っている。

マイクロソフト社は、OS、ソフトウェアだけを開発して売る会社だったのに対し、アップルは独自に開発したMacOSを基本的には自ら作り上げたMacというハードの中で動かしてきた。

つまり、アップルはソフトとハード双方を開発することで、高度な機能をもつプロ用コンピューターをもつくると同時に、一般人が使いやすいフレンドリーなパーソナルコンピューターも世に問い続けてきた先進的な会社である。

特にこのハードの同一性は、
Macという「製品」が世界中どこでも同じMacとして売られていることを意味している。
が、WindowsPCという名前の「製品」はない。

この違いは、売り方の違いという問題にとどまらず、大きな意味を持っていると常々思っている。


MacOSMacでしか動かないというこの同一性がMacユーザーとしての喜びや連帯感を醸成させるのだろう。
なので、MacユーザーはMacを使っているというだけでコミュニティをつくる。MUG(Macユーザーズグループ)として連帯したりする。
そして、アップルストアもまた、Macというハードの同一性によって存在し、交流、宣伝の拠点となりうる。
Windowsに特化したWindowsショップなるものが世界中に展開しているという話があるのだろうか?


これは穿った見方かもしれないが、

Macはひとつの文化をつくったのに対して、Windowsは市場を制覇したものの、文化をつくったとは言い難い。

と思うのである。


前置きが長過ぎたが、ここからがiPhoneの本題である。
(えっ、まだ前置きだったのかぁ!)


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カチンコ

だから、iPhoneなのだ。
(今度はいきなり結論か!)

理由は単純。

(ソフトと)ハードの同一性である。

ハードがお話にならないデザインならばそっぽを向かれるに決まっているが、しかしそこがアップルの真骨頂である。
たとえば映画でも必ず登場するコンピューターといえばあのリンゴマーク。
オシャレでクールだ。

このDNAをiPhoneも引き継いでいるからこそ、所有したくなる。
しかもOSもアプリケーションソフトも優れている。
そしてiPhoneユーザーは世界中どこでも一目瞭然iPhoneユーザーなのだ。

たとえば日本では、docomoausoftbankが、夏モデルと銘打って何種類もの携帯端末を発表した。それだけでも相当な種類なのだが、それが冬モデル、春モデル.......とても覚えきれない種類のデザインが氾濫している。
それらはなんら特定できない単なる携帯電話でしかない。


だから、iPhoneなのだ。
(ふたたび結論!)


パソコンの話ではマイクロソフト社を引き合いに出したが、こと携帯電話についてはやはりグーグルとの比較になる。

グーグルはiPhoneの対抗馬としてアンドロイド携帯(グーグルフォン)を発表し普及につとめている。
これらは一定普及するだろう。
たとえば日本ではiPhoneソフトバンクの通信網の貧弱さ(ドコモと比較して雲泥の差)に辟易しているひとたちにとってドコモのグーグルフォンは魅力だろう。
またiPhoneより秀でている機能もあるだろうし、各キャリアが魅力的な機種を次々と発表するにちがいない。
すでにソフトバンクもグーグルフォンを発表してiPhoneと並行して売りにかかっているのは、商魂逞しいと褒めるべきか?

ただ、いままで書いてきた流れから言えば、今後爆発的に売れるかもしれないが、総合的にはたしてiPhoneの対抗となりうるのか?

各キャリアが魅力的な機種を次々と発表するが故に、ユーザーにとっては選択肢が増える一方で、それは単なるグーグルフォンのひとつにすぎないだけのものだ。

iPhoneユーザーはいまや女性が増えてきているという。
みんなと同じiPhone、オシャレなiPhoneでウェブもツイッタースカイプもスイスイ。


だから、iPhoneなのだ。
(みたび結論!)


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ところが、ここから話は一転して深刻になる。

アップル社である。
アップルコンピューターではなく、アップル。


ここもいきなり結論。

アップルはパーソナルコンピューターを再定義しようとしている。

iPhoneを発表したときに「携帯電話を再定義する」としたアップル。
当初、こんなもの電話じゃないと一蹴していた人も、いまや携帯電話に何が求められているのかを再定義せざるをえない状況になった。
アップルの思惑通りになってきた。
というよりも、アップルが市場の動向を先読みする能力に長けているのだ。

iPodも当初「こんなものが」と冷ややかな目で見られていたが、iTunesストアによるビジネスモデルをつくり、結果、音楽業界に波紋を広げた。
そしていまやCDの販売は下火になり音楽配信が主流になっている。

iPodに電話をくっ付けたiPhoneを発表したが、これはいままでの携帯電話とはまったく異なるモバイル端末になった。それを支えるアプリケーションの巨大市場ができ、ここでも新しいビジネスモデルが誕生した。

そしてこんどはiPad
いま出版業界をおおきく揺さぶっているが、これが今後どのように進化していくのか得体が知れないデバイスだ。

アップルは、先進的だ。これまでも

パソコンからフロッピーを真っ先に撤去した。
PDA入力のスタイラスペンのかわりにiPhoneでは指を使うようにした。
Macのノートブック操作はすべて指で事足りるようにした。

そしてiPadで今度は、大多数の人たちは、必要以上に高スペックなパソコンを求めているのではない、と考えているのではないか?
軽くて、どこにでも持ち運べて、さくさくウェブができて、画像、映像、音楽、読書が手軽に楽しめればいい。それはノートブックでもなければネットブックでもない、ましてやパソコンでもない、新しいモバイルデバイスなのだ。

ネット環境はますます進化、充実している。
iPhoneiPadをシームレスに連携させれば、たいていのことが可能になる。


それでいい、と考えているとすればアップル社は将来、どうなっていくのか?

いまでもアップルを支えているオールドファンの存在。
あっと驚くようなプロ仕様のコンピューター。
先進的な技術力と熱烈なユーザーがアップルの支えだったはずだ。

しかし、アップルはこれまで培ってきたコンピューター会社としてのノウハウ、技術力をモバイルデバイスを中心にしたビジネスモデルに投入し、次々に展開している。
ユーザー層のターゲットも明らかに軸足を移しているかに見える。

アップルはMacの進化にはたしてほんとうに熱意を失ったのだろうか。
コンピューター会社としてのアップルの使命は終わったのか。
ほんとうのところはわからない。


成功の陰で不安を感じているアップルファンも多いと思う。
近々、さすがアップルだ!と世間をサプライズさせるMacを世に出していただきたい。

Macの進化によるパーソナルコンピューターの再定義をおおいに期待している。



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